相続した土地が貸地・借地だった場合、どのように評価する?

土地

相続した土地を貸している場合と借りている場合では、相続税の金額が異なります。一般的に、貸地のほうが利用の自由が利かないため評価額が低くなる傾向があります。また、土地だけを貸している場合と、土地と建物をセットで貸している場合、マンションやアパートを貸している場合とで評価額の計算方法はそれぞれ異なるため、注意が必要です。

相続した土地はどのように評価する?

相続税を計算するとき、相続する土地の評価額はどのように決まるのでしょうか。まずは土地の評価の仕方について見ていきましょう。

土地の評価方法は4通り

土地の評価額には、売買取引時価(実勢価格)や公示価格、路線価、固定資産税評価額などがあることから、土地は「一物四価の商品」と言われることもあります。相続税・贈与税を計算するときは、原則としてこの4つの中の路線価を使って土地の評価額を算出します。

公示価格とは

公示価格とは、不動産鑑定士の評価を参考に、国土交通省の土地鑑定委員会が決定する値段のことを言います。公示価格はもともとは公共事業用の土地を取得するときの基準になっているものですが、一般の土地の取引価格基準の指標を与える役割も果たしています。

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、市町村(東京都23区内の場合は都税事務所)が示す土地の値段のことです。総務大臣が定める固定資産評価基準に基づき、市町村長(東京都23区内の場合は都知事)がその価格等を決定します。固定資産税評価額は、土地や家屋にかかる税金の基準にもなっています。

路線価とは

路線価とは、国税庁が示す土地(全国の主要な市街地の道路)の値段のことです。毎年1月1日が評価時点となっており、8月上旬ごろに公表されています。相続税や贈与税の計算をするときに基準となるのが、この路線価です。

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相続した土地と現金、どちらのほうが相続税は安くなる?

相続税対策の書籍やセミナーなどで、「現金をそのまま持っているより土地に変えて持っているほうが相続税は安くなる」と言われることがあります。それは本当なのでしょうか?

現金より土地のほうが相続税は安いのか?

たとえば現金1億円を持っている場合、財産評価額は当然ながら1億円となります。しかし、売買取引時価が1億円の土地の場合、路線価方式で評価すると一定の割合がかけられるため、その額は約7000~8000万となります。この場合、現金より土地で持っているほうが財産評価額は安くなり、相続税も安くなるのです。

現金より路線価のほうが高くなるケースも

路線価は前述の通り、実際の売買価格などをもとに毎年1月1日に改訂され、一年間固定されます。一方、売買取引時価は市場に合わせて常に変動しているため、相続したり贈与されたりした時点で売買取引時価より路線価のほうが高くなる可能性もあります。そのため、土地で持っているほうが相続税が安くなるとは一概には言えないでしょう。

相続した土地を借りている場合

故人が借りていた土地を相続人が継承する場合、借地人が亡くなったからといって貸主から立ち退きを強制されることはありません。

「借地権」を相続することになる

借りている土地を相続する場合は、借地権を相続することになります。その場合、借りている土地の評価額は、評価額に借地権割合をかけて計算します。

借地権とは

借りている土地に家や工場、事務所などを建てているケースは多いでしょう。このように、土地を借りていた人が死亡した場合は「借地権」が相続されることになります。つまり、土地そのものを相続するのではなく「土地を使用する権利」を相続するのです。

借地の評価方法とは

借地にかかる評価額は、自用地(自宅や自分の事業用として所有する土地)として評価した額に「借地権割合」をかけて計算します。借地権割合とは、その地域について借地権の価額を評価するために国税庁が提示している割合のことを言います。

具体的に計算してみよう

例えば自用地のときの評価額が2000万円の土地を借りていた場合、借地権割合が60%とすると

2000万円×60%=1200万円

したがって、借地の評価額は1200万円となります。

普通借地権と定期借地権

借地権には大きく分けて「普通借地権」と「定期借地権」の2つの種類があります。それぞれについて、どのような違いがあるのでしょうか。

普通借地権とは

普通借地権とは、契約期間が満了しても地主側に土地の返還を請求するための正当な理由が存在しなければ、借地人から異議が出ない限り自動的に借地契約が更新されます。契約期間については、最初は30年、1回目の更新で20年、以降の更新で10年となります。

定期借地権とは

定期借地権とは、借地契約が満了すると自動的に契約が終了となる権利のことです。契約終了時には、更地にして貸主に返還しなければなりません。定期借地権には、一般定期借地権や建物譲渡特約付借地権、事業用借地権の3種類があります。

事業用借地権がついていたパレットタウン

お台場のパレットタウンが、事業用定期借地契約満了のため2010年に閉鎖される予定になっていたのを覚えている人はいるでしょうか。跡地は森ビルとトヨタが買い上げてレジャー施設などを建設する予定でしたが、2008年のリーマンショックを受けて建設が延期となりました。そのため、パレットタウンは2010年以降も今日まで営業を続けています。

相続した土地を貸している場合

では、土地を貸している場合は、その土地はどのように評価されるのでしょうか。貸している土地については、利用の自由が利かないため、評価額が低くなる傾向があります。

利用に制限があるため評価が低くなる

土地を貸しているということは、その土地を借りている人がいることを意味します。借主には「借地権」があるため、土地の利用に制限がかかることになります。

地主でも自由に扱えない

他人に土地を貸している場合、その土地が自分名義の土地だからといって借主をすぐに追い出すことはできません。土地の利用にかなり制限がかかるため、土地としての評価は低くなります。

自用地より低い評価になる

土地を貸している場合の評価額は、以下の計算式で算出します。

自用地としての評価額-借地権の価額=貸地の評価額
(借地権の価額の計算は、土地の評価額に借地権割合をかけた金額)

例えば評価額が2000万円の土地を貸している場合で借地権割合が60%だとしたら

2000万円-(2000万円×60%)=800万円

となります。したがって、自用地よりもかなり評価額が低くなることがわかります。

相続した土地と建物を貸している場合

土地と家屋をあわせて人に貸している土地のことを貸家建付地といいます。貸家建付地は、自用地としての評価額から借地権、借家権、賃貸の割合を引いて評価額を算出します。たとえば、2500万円の土地に建つ一戸建を貸していて、借地権割合が70%の場合の評価額は以下の通りです。(※1)

2500万円×(1−70%×30%×100%)=1975万円

(借家権割合は財産評価基本通達定められている30%。賃貸割合は一戸建のため100%。)

マンションやアパートを貸している場合は?

土地ではありませんが、マンションやアパートを貸している場合について考えてみましょう。マンションやアパートの場合は、入居率によって評価額が大きく異なります。

賃貸割合が重要ポイント

賃貸割合とは、貸家の全床面積に対し、相続した時点で賃貸している部分の床面積の割合のことです。故人が所有していたマンションやアパートを相続する場合、相続税を計算する上でこの賃貸割合が重要なポイントになります。

賃貸割合の違いによる評価額の違いを見てみよう

たとえば、マンションAとマンションBは固定資産税評価額がそれぞれ1000万円とします。マンションAの賃貸割合が80%、マンションBの賃貸割合が40%とすると、評価額は以下のようになります。

マンションA:
1000万円−1000万円×30%×80%=760万円
マンションB:
1000万円−1000万円×30%×40%=880万円

賃貸割合の低いマンションBのほうが、120万円も評価額が高くなることがわかります。

入居率が高いほど相続税の節税効果は高くなる

アパートやマンションなどの収益物件は、賃貸している面積が広いからこそ評価額が低くなります。そのため、相続税を節税するには高い入居率を維持することが重要です。空室率が高い場合には、現代風にリフォームするなど空室を減らす努力をしなければなりません。

以上のように、土地を貸している場合と借りている場合で評価額の計算の仕方は異なります。評価額の計算は、素人にはわかりづらく、煩雑になっています。そこで、遺産相続に強い弁護士にコンタクトをとり、相続した土地がどのように評価されるのか、節税するにはどうすればよいかなどについて相談されることをおすすめします。

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