養子縁組で相続税対策!法定相続人を増やせば節税効果になる!?

養子縁組

養子も法律上は養親の子となるため、実子と同じように法定相続人になることができます。養子縁組には2つのパターンがあり、それぞれ相続の対象が少し異なります。近年では相続税の節税のために養子縁組を活用する人も増えているため、実際に相続が発生する前に養子縁組の制度や仕組み、相続時に起こりうる問題点について知っておきましょう。

養子縁組をすれば養子は法定相続人になれる?

相続で重要なことのひとつが相続人の範囲です。特に、養子が相続人になれるのか否かについて、疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。相続人の数は相続税額に大きく影響するため、養子縁組について理解しておくことはとても大切です。

養子縁組制度には2種類ある

養子には特別養子縁組と普通養子縁組がありますが、目的や条件が大きく違います。「後継者がいない」「配偶者に連れ子がいる」など、縁組の理由は様々ですが、いずれの縁組も法律上は親子関係が成立するため法定相続人になることができます。

特別養子縁組とは

特別養子縁組とは、子が実親と法律上の親子関係を断ち、養親の実子となることです。この制度は子どもの福祉を目的としてできたもので、様々な事情により実親が子を育てることができないため、その子を別の家庭で養育するものです。そのため、養子縁組をするための要件も厳しくなっています。

特別養子縁組の具体的な要件は以下の通りです。

  • 実親による養育が難しいなど特別な事情があり、子の利益になると判断される場合に、家庭裁判所の審判により成立する
  • 原則として子は6歳未満、養親は配偶者がいて、なおかつ一方は25歳以上であること
普通養子縁組とは

普通養子縁組とは、子が実親との関係を維持したまま養親の養子となることです。この場合、子は実親との親子関係と養親との親子関係の、二重の親子関係を持つことになります。

主な条件として以下のようなものがあります。

  • 未成年者を養子にする場合は原則、家庭裁判所の許可が必要
  • 養子となる子が15歳未満の場合は、実親の同意が必要
  • 養親の年長者を養子にすることはできない

普通養子縁組は特別養子縁組と比べてハードルは低いため、相続税対策として主に用いられるのは普通養子縁組のほうとなります。

養子縁組をしたときの相続に関する注意点

特別養子縁組も普通養子縁組も、養子は養親の相続人になることが可能です。ただし実親の相続については養子縁組の仕方によって相続人になれるかどうかが異なります。また、再婚相手に連れ子がいた場合、その子を養子とするかどうかで相続人の人数は変わります。

養子縁組の仕方によって相続は異なる

特別養子縁組は法律上、実親との親子関係を断ち、養親との親子関係のみが成立するものであるため、養子が相続できるのは養親の財産のみです。一方、普通養子縁組は実親との親子関係を維持する制度なので、養子は実親と養親の両方の財産を相続することができます。

再婚相手の連れ子と養子縁組をした場合

再婚相手に連れ子がいる場合、何もしなければその連れ子は原則として相続人にはなれません。しかし、その連れ子と普通養子縁組をした場合は、他に実子がいても同じように相続人になることができます。

養子縁組は相続税対策に有効だが、養子の数に制限も

相続税を計算する際に、法定相続人の数は大きく影響します。養子も相続人になれるため、相続税の節税のために養子縁組を活用することも珍しくありません。ただし税法上では養子の数に上限があるため、注意が必要です。

法定相続人の数と税額

法定相続人の数は以下のような税額を計算する際に使われます。

  1. 相続税の基礎控除額
  2. 生命保険・死亡退職金の非課税限度額
  3. 相続税の総額の計算

ここでは、①相続税の基礎控除額と②生命保険・死亡退職金の非課税限度額の計算の仕方について見ていきましょう。

相続税の基礎控除額とは

基礎控除額とは相続税が課されない金額のことで、遺産総額が基礎控除額よりも少なければ相続税は発生しないことになります。基礎控除額は、相続人の数を用いて以下のように算出します。

3000万円+法定相続人の数×600万円=相続税の基礎控除額

例えば相続人が二人の場合は、

3000万円+2人×600万円=4200万円

となり、遺産総額が4200万円を超えない場合、相続税は課されません。逆に、この金額を超えると相続税が発生することとなります。

生命保険金、死亡退職金の非課税限度額とは

被相続人の生命保険金や死亡退職金にも非課税限度額が設定されていますが、その金額は法定相続人の数を用いて以下のように計算されます。

500万円×法定相続人の数=非課税限度額

生命保険金額、死亡退職金額がそれぞれこの金額以下の場合は課税されません。なお、相続人以外が受け取った場合は対象外です。

相続税法では養子に人数制限がある

相続人の数は税額の計算では非常に重要です。特に基礎控除額は額が大きいため、養子縁組で相続人を増やし、節税したいと考える人もいるでしょう。しかし、相続税法では無制限に相続人を増やすことを防ぐため、養子の数に上限を設けているので注意が必要です。

相続税上の養子の数の上限とは

相続税法が定める養子の数の上限は以下の通りです。

  • 実子がいる場合、養子は1人まで
  • 実子がいない場合は、養子は2人まで

ただし、これはあくまで相続税法での制限であり、民法では養子の数に制限はありません。

「実子」の定義とは?

相続での実子の定義は主に以下のようになっています。

  • 被相続人との特別縁組で養子となった場合
  • 被相続人の配偶者の連れ子で、被相続人の養子となった場合
  • 結婚前の特別養子縁組で配偶者の養子となり、結婚後に被相続人の養子となった場合

代襲相続で養子が2人分の相続分を受け取ることもある

養子が一度に2人の被相続人の遺産を相続するケースがあります。それは、養親の相続と、養親の父母の代襲相続をする場合です。特別なケースになりますが、起こり得ることとして知っておきましょう。

被相続人より相続人が先に亡くなると代襲相続が発生

子のほうが親より先に亡くなるなど、本来相続人になるはずの人が被相続人よりも先に亡くなってしまう場合があります。この場合、「代襲相続」が適用され、相続の権利は相続人の子や孫などへ引き継がれます。

代襲相続とは?

相続人が被相続人よりも先に死亡した場合、相続の権利は相続人の子に引き継がれることになります。さらに相続人の子も死亡していた場合は孫に、孫が死亡していた場合はひ孫に引き継がれます。これを「代襲相続」と言います。

代襲相続ができる人は限られている

代襲相続ができるのは、子・孫などの直系尊属と、甥・姪に限られます。被相続人の子の配偶者や兄弟姉妹の配偶者は、代襲相続の対象外となっていることに注意しましょう。

祖父が孫を養子にした場合、祖父と実父の相続人になることも

まれなケースですが、祖父が孫を普通養子縁組で養子にした場合、孫は祖父の相続人となるほかに、実親の代襲相続人になることがあります。このようなことが起こった場合、遺族間でもめる原因になり得るので、こういったケースも生じる可能性について知っておきましょう。

養子が2人分の遺産を相続する場合

養子としての相続と代襲相続が同時に発生する場合は以下のようなケースです。
例えばAさんが、節税のために息子Bの長男Cを養子にした場合、BもCもAさんの法定相続人になります。ところがAさんよりも先にBが死亡してしまいました。その後Aさんも死亡した場合Cは、

  1. 養親であるAさんの法定相続人
  2. 実親であり、Aさんの法定相続人であったBの代襲相続人

となり、Aさんの遺産を相続するときに自分の取り分と本来Bのものになるはずだった取り分の計2人分の遺産を受け取ることになります。

相続トラブルに注意

節税のために養子縁組を活用することは、資産を上手に残す観点からも効果的です。ただし、養子縁組をするときには事前に家族の理解を得たり、そのことについて情報共有をしておかないと、いざ相続となったときにトラブルになりかねません。被相続人の死後に家族がもめることが無いよう、遺言書も準備しておくなどの対策をしておきましょう。

養子縁組による相続税対策は遺産相続に詳しい弁護士に相談を

養子縁組は家族としての立場以外に、相続人としての立場も生み出します。ただし養子縁組は相続の際に人数制限があったり、代襲相続の際に相続が複雑になりやすいなどの問題もあります。遺産相続をするときに困らないよう、養子縁組を考える際には事前に遺産相続に詳しい弁護士などに相談しておくおとが、無用なトラブルを回避する秘訣です。また家族とも養子縁組についてよく話し合っておくことも必要でしょう。

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