相続税で土地を手放したくないなら土地信託で対策を

土地信託

相続税で土地を手放したくない!対策方法2つ

相続税の対象となる財産は現金や預金の他に不動産や動産、有価証券、特許権や著作権など形のないものまであります。もし、相続税を払えるお金がなければ一部の財産をお金に代えることとなりますが中でも大きなウェイトを占めるのが土地です。

土地を手放せば確かに相続税は払いやすくなります。ただし土地を手放してしまうともうその土地を使うことができないし、土地とともに思い出を手放すことになりかねません。

特に一等地や立地に優れた場所に土地を持っている場合は評価額が高く、さらなる資産価値の上昇も考えられます。相続税のために手放すのはあまりにもったいないですね。

土地を手放したくないならこのような方法が考えられます。

  • 土地以外の財産を売って相続税を賄う
  • 土地を有効活用して財産を増やす

土地以外の財産を売って相続税を賄う

相続財産をお金に代えれば相続税の支払いができます。それなら土地より優先順位の低い財産を売って相続税を賄う方法が思いつきますね。しかし、手放したくないほどの土地ですからたいてい高額で多くの財産を犠牲にしかねません。

むしろ、世の中は土地を手放したくてしょうがない人がたくさんいるのですがそういう人たちは打つ手がないようです。(現行法では不動産の放棄が認められていません。しかし売ることができるなら売らざるを得ません)

土地を有効活用して財産を増やす

相続税を賄えるほどのお金がなくて困っているなら土地を有効活用してお金を増やすのが有効です。駐車場にしたり、賃貸マンションを建てたり、今建っている家を貸家にしたりすれば収益が得られますね。賃貸物件を建てれば財産の評価額もある程度下がります。

収益物件を建てる際は収益事業を法人化することも節税効果があります。土地や建物を法人名義にすれば相続が発生せず相続財産になりません。しかも、不動産から得た収益を給与や役員報酬という形で家族に支払えば贈与税も節約できます。

でも、いくら価値のある土地でも活用するためのノウハウや経験がなければ行動に移せません。「持っている不動産で収益を得たいけど具体的な対策方針や管理はプロにお任せしたい」という方は土地信託の利用がおすすめです。

土地信託とは

土地信託とは信託銀行に土地を預けて、運用をお任せするものです。土地の活用に自信がない方や土地の維持や管理を面倒に思っている方におすすめです。

土地信託は大きく分けて賃貸型と処分型に分かれます。賃貸型は賃貸物件を運用するタイプの土地信託で一般的に用いられています。本記事では土地を手放したくない人ができる対策としてこちらを紹介しています。

一方、処分型とは土地を高く売却するためにお願いする土地信託で土地を手放したい人向けの方法です。

土地信託の開始から返還までの流れ

こちらでは、土地信託の具体的な流れを紹介します。大まかな流れはこちらです。

  1. 土地信託契約を結ぶ
  2. 所有権の移転を行う
  3. 信託会社が運用方針を作る
  4. 信託会社が運用を行う
  5. 運用の結果に基づいて配当を得る
  6. 所有者に土地が返還される
土地信託契約を結ぶ

土地信託の契約を信託銀行と結びます。信託会社によって特色や実績が異なるので複数の会社から選ぶと良いでしょう。

所有権の移転を行う

信託契約をすると、所有権の移転が必要となります。具体的に言えば登記です。
所有権を渡した後は信託受益権のもとに配当を得られます。

信託会社が運用方針を作る

信託会社は実際に土地をどのように運用するのかを決め、それを土地の所有者と共有します。一緒に考えるわけではありませんが、同意できない運用について止めることができます。

マンションの建設や駐車場としての利用、他にはテナントとして活用する場合があります。一人では迷ってしまうことも信託銀行がいればある程度の根拠を持って動いてもらえます。知識が無くて不安な人もまずは相談してみましょう。

信託会社が運用を行う

実際の運用や管理を行います。建物を建築するための費用や管理費用がかかる場合は収益と相殺することやあらかじめ信託会社が借金をすることで対処します。いくら運用方針が決まっても建物ができるまでは動けないので早めの行動が望ましいです。

運用の結果に基づいて配当を得る

運用の結果として儲かったら配当を得られます。収益からは必要経費の他に信託手数料引かれます。

所有者に土地が返還される

信託契約の期間が終わったら土地が返還されます。そのあとは信託手数料を引かれることなく不動産運用の収益を得られます。

土地信託のメリット

土地信託のメリットは専門家に運用を任せられる点だけではありません。他にも土地信託や不動産の活用にまつわるこのようなメリットがあります。

土地の運用について何もしなくて良い

極端な話、土地信託をしている以上所有者は不動産運用について何も考えなくて良いです。入居者が本当に入るのか、維持管理はうまくできるのか…という悩みから解放され、しかも代わりに運用してくれる会社はある程度のノウハウを持っています。

自分で土地を運用するよりも早く行動できてよりうまくいきやすいです。逆に、土地の運用のノウハウをご自身が持たれている場合は土地信託が不要になります。

自己資金なしで始められる

建物を建てるお金は信託銀行が借りるので信託者(信託をお願いする人)は資金を用意する必要がありません。建物はお金がかかりますし、ましてや賃貸物件であればもっと多額のお金がかかるでしょう。

自分だけの力で収益物件を建てるなら多額の融資を受けなければ受けないところですが、土地信託を利用すれば家計を圧迫せずに土地活用ができます。もちろん、信託銀行が行う借入について連帯保証契約をすることもありません。

初期投資ができずに二の足を踏んでいる人は特におすすめです。

土地の評価額が安くなる

土地の評価額は路線価によって決められますが賃貸物件を建てた場合「貸家建付地」の優遇を受けられます。土地をそのまま貸す「貸宅地」とは言葉が似ていても全く違います。

借家建付地の評価額が安くなる理由は賃借人にもたらせる利益が考慮されるからです。実務の面でいえば賃借人によって制限される権利に応じて調整されています。
貸家建付地は自用地としての価格に対して借地権割合、借家権割合で調整したものを評価額にします。計算式は以下の通りです。

借家建付地の評価額 計算方法
貸家建付地の評価額 = 自用地としての価格 ×(1- 借地権割合 × 借家権割合)

借地権割合は90~40%で借家権割合は30%に定められています。借地権割合は土地によって異なるので事前の確認を忘れないでください。賃借人は土地を借りているわけではありませんが土地無くして物件を建てられないので土地の権益もあるとされます。

もちろん賃貸物件の評価額も安くなります。

賃貸物件の評価額はこのように計算します。

賃貸物件の評価額 計算方法
賃貸物件の評価額=もともとの価値×60%×(1-借家権割合)

賃貸物件でなくても評価額がすでに40%下がるのは嬉しいですね。評価額と市場価値は異なるので事情が変わって売却することになったとしても評価額より高い値段で売れるでしょう。

信託受益権をお金に代えられる

信託受益権はお金に代えられるのでどうしても土地を手放さなければいけなくなったときは信託期間中でも売ることができます。信託受益権という形で売買すると移転にかかわる費用が土地を直接売買するより安くなります。(不動産信託受益権は売買のとき有価証券として扱われます。いわゆるみなし有価証券です)

もし、土地を手放す予定がなくかつお金で困っているときは信託受益権を担保に融資を受けることが可能です。

信託受益権を相続税対策に使う方法としては、信託受益権を自分で設立した法人に売却するやり方があります。個人で融資を受けづらいときなどに用います。

土地信託のデメリット

土地信託は自分で不動産を活用するよりはよさそうですが、土地信託がうまくいく保証はありません。初期費用は不要でも赤字はしっかりと請求されます。

あくまでも相応のリスクが伴うことを見落とさないでください。

収益の保証がない、悪徳業者の場合もあり

土地信託は土地活用の専門家がサポートしてくれますが、いくら専門家でも100%の成功率を誇るわけではありません。つまり、利益のために土地信託したはずがかえって赤字になってしまうことも考えられます。

もし、赤字が出てしまった場合は配当の分配時に支払いを求められます。赤字で終わった場合も信託銀行は何の補償もしてくれません。多額の負債を背負っても自己責任です。

場合によっては追加投資を求められることもあります。追加投資ができるくらいの余裕を持っておくこと、どうしても将来性が見えない時は早めに諦めることが肝心です。

ひどい場合は劣悪な業者のせいで土地の運用が失敗する場合があります。実際にプランや実績、社員の対応などを見て信頼に足る業者か否かを判断してください。土地信託の契約をする前に弁護士に相談することはリスク回避の面でおすすめです。

土地や建物の評価額が安くなると限らない

土地信託のメリットにおいて借家建付地や借家は実際の価格に比べて相続税評価額が安くなることをお話ししました。しかし、賃貸にかかわる土地や建物の評価額は「借りている人が得ている利益」によって調整されているので空室が多いと評価額が思ったほど優遇されません。

借家建付地と借家は評価額を調整する際に賃貸割合という数字を用います。これは賃貸に住む人が使っている床面積です。

ゆえに、満室だと借家権割合や借地権割合がそのまま使われます。逆に完全な空室だと一切の優遇がありません。

相続税対策をするなら恒常的に入居者を確保できるマンションづくりが求められます。

手数料のチェックを忘れずに

土地信託で無視できないのが信託手数料です。たとえ配当が高くても信託手数料が高ければ必ずしも得をするとは限りません。逆に信託手数料が安くても土地活用がうまくない業者であれば大した利益にならないどころか損になります。

手数料は1%の違いもシビアに見てください。例えば1億円の利益が出たとすれば1%につき100万円の差が出ます。

相続税対策で土地・不動産を守りたいなら弁護士に相談を

相続財産が多すぎて相続税を払えない、これでは本末転倒です。できるだけお金に代えられるものはお金で保管し生前贈与も有効活用してください。お金が足りなければ土地や不動産を使ってお金を生み出しましょう。

土地信託は自分よりも詳しい人が運用してくれるため手間がかからず利益を得られる一方で信託者の無知に付け込んだ詐欺に遭うことや、不利な契約を結んでしまう危険性もあります。

土地信託の効果や業者の信頼度、契約書の安全性が気になるなら土地信託をする前に弁護士へ相談してください。不動産に詳しい弁護士ほど良いアドバイスをしてくれます。

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