生前贈与でも贈与税・相続税がかかる!名義預金・定期贈与・駆け込み贈与

贈与

生前贈与は贈与税と相続税に要注意

生前贈与は贈与税と相続税に注意して行いましょう。当たり前のことですが制度の細かい見落としや法解釈を勘違いしたせいでせっかくの贈与が認められないことや、節税の計画が狂ってしまうことが良くあります。特に問題となりやすいのが次の3ケースです。

  • 名義預金
  • 定期贈与
  • 駆け込み贈与

名義預金とは誰かの名義で預金を貯めておくことです。
定期贈与とは本来1度で贈与できるお金を分割して贈与することです。
駆け込み贈与とは被相続人の死亡直前に贈与を行うことです。

これらが引き起こす問題とその対策を知って隙のない節税対策をしてください。

名義預金は無効です!相手の合意は得ましたか?

名義預金の問題は「贈与として認められない」ことです。贈与契約が無効になるということは名義預金としてため込んだお金は被相続人の財産として相続財産に含まれます。

名義預金がよく問題となるケースは「孫のために秘密でお金を貯めていた」場合です。大切な孫のための贈り物をしたつもりが、相続人のものになっては元も子もありません。

逆に、被相続人の知らないうちに相続人が財産の一部をへそくりとして預金をすることも贈与契約として無効です。最悪、横領の罪に問われます。

名義預金が贈与契約として無効になる理由とその対策を紹介します。

贈与“契約”には相手の同意が必要

贈与は法律上、契約として扱われます。契約の意味するところは「お互いの合意」にあります。つまり片方が贈与について知らない、贈与を拒否している状況においては贈与契約が不完全なのです。

孫のために名義預金を貯めることは、孫が名義預金についての事実も知らなければ孫が被相続人から贈与されることの承諾もありません。よって、無効です。

家族が被相続人のお金の一部を自分のへそくりとして名義預金にすることは、被相続人がその事実を知らず、被相続人がそれを認めたわけでもないため言うまでもなく無効です。

贈与の有効性が大切なら書面を残そう

契約は口約束でも成立します。贈与についてもその場でものを渡してしまえば契約成立です。しかし、相続争いが起きると贈与契約の根拠が厳しく問われます。贈与契約が無効になれば相続人みんなでお金を分けられるからです。

贈与契約の有効性を示せるよう、贈与契約は書面で記録しておきましょう。口座名義になっている人が贈与税の申告を正しく行った時も贈与があったと認めてもらえます。

贈与の実態とは相手の管理できる状態になっていること

贈与契約の事実と、根拠となる契約書がある場合でも贈与したという実態が見られなければこちらも贈与契約が無効とされてしまいます。

こちらも孫に対する贈与でよく問題になります。孫がまだ小さいから、お金の使い方をわかっていないから…大人になるまで通帳を渡したくない気持ちはよくわかります。しかし、贈与した以上、受贈者(贈与を受けた人)は受け取ったものを自由に管理・使用できるのが当然です。

名義預金を贈与したと言えるにはお金を自由に使わせてあげることが絶対条件です。

子供が未成年の時は親に管理させてもよい

孫が未成年の時は子が通帳を管理する形でも構いません。ただし、孫が成人になった時は孫が贈与について合意し、自由に管理できる状態にしなければいけません。具体的には通帳と印鑑を自分で持っている状態です。

贈与の無効で相続税が増えることも

贈与が無効になるということは、名義預金が相続財産に含まれることを意味します。たとえ数百万円であっても基礎控除を超えてしまえば相続税を払うことになります。

「贈与は毎年110万円まで」が定期贈与にならないために

贈与の控除額は毎年110万円まで、したがって毎年110万円までの贈与をすれば贈与税なしでお金を渡すことができます。しかし、毎年決まったタイミングでお金を渡すことは、
「本来1度に支払える額を課税逃れのために分割している」とみなされます。1度に支払えるお金を複数年に分割して払う贈与を定期贈与と言います。

もし、複数年にわたって行った贈与を定期贈与と見直された時は「1年で払ったもの」という扱いで多額の贈与税が課せられます。

定期贈与とみなされないための対策

定期贈与は毎年お金を贈与する連年贈与で気をつけたい問題です。定期贈与を避けるためにはこのような対策が求められます。

毎年微妙に違う金額を贈与する

毎年同じ金額を支払うことは定期贈与の計画性を疑われます。それでも大金を複数年に分割して贈与する証拠にならないため、対策としての優先度は低いです。

毎年違う日に贈与をする

毎年同じ日に贈与を行うことも、あらかじめ数年にわたる贈与をする予定だったのではと疑われやすいです。こちらも、税務調査の対象になりやすいだけで対策の優先順位は低いです。

贈与契約書を毎年作成する

贈与契約書を毎年作成することは、定期贈与を避けるうえで最も効果的な対策になります。
なぜなら、毎年贈与契約をしている=大金を分割していない証拠だからです。

逆に、「〇〇万円を▲年かけて贈与します」という内容の契約書を書いてしまおうものなら定期贈与の証拠になってしまいます。贈与契約書の中身に迷った時は弁護士に相談してください。

銀行振り込みをする

贈与の履歴を残さないことも定期贈与が前提にあったのではと疑われ、最悪の場合は定期贈与となるかもしれません。銀行振り込みなら確実に日付を記録できます。

駆け込み贈与は相続税を増やすリスク大

駆け込み贈与は節税対策としておすすめできません。実は、節税のための駆け込み贈与の対策でこのような制度が決められています。

相続開始までの3年間に被相続人から相続人または受遺者(遺言によって財産を受け取る人)に対して行われた贈与は相続税の課税価格に加算する。この方法で加算された贈与税はすでに支払った贈与税と相殺する(相続税法第19条1項より要約)

贈与した財産を相続税の計算に用いることを持ち戻しと言います。

つまり、駆け込み贈与で相続税が増えてしまうケースはこの2つの条件に該当するときです。

  • 被相続人が亡くなる3年前に贈与をしたこと
  • 贈与の相手が相続人あるいは受遺者であったこと

ここで、駆け込み贈与についてはどのような対策ができるのかを紹介します。
ちなみに、贈与契約そのものは無効になりません。あくまで税計算の問題です。

孫や遺贈をしない他人に贈与する

相続人と遺贈を受けた人への贈与がこのルールの対象になるのであれば。駆け込み贈与による節税はそれ以外の人に行えばよいのです。例えばこのような例があります。

  • 兄弟
  • 遺贈を受けない他人
孫への贈与は大きな節税になります

駆け込み贈与をする候補として最も適しているのは孫です。孫は家族でありながら相続人でないため、駆け込み贈与をしても持ち戻しされません。

しかも、孫への贈与については教育資金として1500万円までが非課税となります。孫が大人になったのなら結婚資金として300万円、ひ孫の子育て資金なら結婚資金と合わせて1000万円まで非課税の贈与ができます。

兄弟への駆け込み贈与は被相続人に子がいない時だけ

兄弟への駆け込み贈与も場合によっては相続税計算の持ち戻しが行われません。兄弟が相続人とならない場合は被相続人に子か直系尊属がいるときです。つまり、被相続人に子も直系尊属もいない時は相続人となるため、持ち戻しのルールが適用されます。

他人への贈与は遺留分の対象に

時には他人への贈与を選ぶケースもあるでしょう。他人への駆け込み贈与については相続開始までの1年以内が持ち戻しの対象となります。相続が開始する1年より前に行われた贈与も「相続人の遺留分より多くを贈与する」と知っている場合は持ち戻しの対象となります。

計画的に暦年贈与を用いる

そもそも計画的に暦年贈与を用いれば駆け込み贈与のデメリットが出づらくなります。そこに贈与税についての特例を活かせば大きな節税効果をもたらすでしょう。

「贈与は毎年110万円まで」の隠れた落とし穴

「贈与は毎年110万円まで」というルールを守っているつもりでも受贈者が贈与税を払うケースはよくあります。それが「複数の人から贈与された場合」です。そもそも、贈与税における110万円の控除は「もらった側」の問題です。

よって、二人の人が良かれと思って110万円ずつ贈与してしまえばその年の贈与税申告額は220万円になります。結果、110万円分が贈与税の対象になります。

贈与税の非課税枠は様々な特例についても注意が必要です。特に孫の教育資金を母方、父方両方の祖父母が贈与したせいで1500万円を超えるケースはよく起こります。

生前贈与で思わぬ税金が発生しないよう弁護士に相談を

基本的な贈与税計算は相続税に比べてはるかに簡単です。だからこそ、名義預金のように民法の根本にかかわるようなミスが起きやすいので注意してください。生前贈与はうまく使えば大きな節税対策となる一方で手順を誤れば思わぬ税金を発生させてしまいます。特に生前贈与の特例を活用する場合は計算が複雑になるので弁護士に相談しましょう。

贈与を与える相手に迷っているときや相続争いに対して先手を打ちたいときも実務経験豊富な弁護士ならご家庭の事情に合わせた的確なアドバイスをしてくれます。

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