遺言を書く前にやっておくべき6つのこと「遺言書を無効にしないために」

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遺言を書く前に…遺言執筆でやることまとめ

遺言とは、法的効力をもたらすための文書です。遺言によって決められたことは法律を根拠に、覆すことができないので慎重さが求められます。たとえば、遺言書にわずかなミスがあると遺言書そのものが無効になります。法定相続人を知らずに遺言書を作成してしまうと未知の相続人とのトラブルに発展します。また、相続財産を書き漏らしてしまうとこれも相続がめんどくさくなります。

望ましい遺言を書くためには準備と段取りが9割と言っても過言ではありません。被相続人の望むような遺言の可否は法律と判例によって決まるので、法律を熟知した弁護士に相談しながら遺言書を作ることが望ましいです。

遺言を書く前に行う6つの準備

遺言書を書く前に行うべき準備は以下の6つです。どれも、不備があると面倒なことになってしまいます。被相続人の望みをかなえるため、相続人に無駄な苦労をさせないために頑張りましょう。

遺言を書く前の準備 6つ
  • 相続財産を書き出す
  • 相続人は誰か調べる
  • 遺言の内容を決める
  • 遺言執行者を決める
  • 財産分配の理由を書いておく(付言事項)
  • 遺言の形式を決める

相続財産を書き出す

相続財産をすべて書き出してください。相続財産をすべて書き出さずに遺言書を書いてしまうと遺言によって処理される財産と遺産分割によって処理される財産が分かれて、相続の手間が増えてしまいます。

また、相続税申告においては相続人が財産を探しきれないことで相続税の計算を間違えてしまうケースが良くあります。場合によっては財産を価値のないものとみなされて勝手に処分される事さえあるでしょう。

相続税の計算をスムーズに行うためにも持っている財産をすべて書き出し、お金以外の財産は時価や知っている限りの情報を書いておきましょう。具体的には土地、建物、隠し預金、有価証券、骨董品、ゴルフ会員権、特許などが相続財産の例となります。

相続人は誰か調べる

相続人がだれか、絶対に調べてください。相続人は民法に基づいて決められますが代襲相続の可能性も考えられます。過去に関係のあった人との間に隠し子はいないか、亡くなった子に孫はいないか、遠く離れた兄弟に甥や姪はいないか、等が関わります。

非嫡出子や前の配偶者との子などは特に見逃さないでください。

もし、相続人をだれか調べずに遺言を書いてしまうと後から明らかになった相続人とトラブルになります。遺言によって相続が認められない相続人も一定の財産を得るために遺留分減殺請求が可能であることを忘れないでください。

遺言の内容を決める

遺言の内容として決められることを遺言事項と言います。遺言事項は主にこのようなものがあります。

財産に関する遺言事項

財産に関する遺言事項とは、相続人間で行う遺産分割の方法や相続人以外に財産を渡す遺贈、また遺贈や法定相続分と異なる相続をした場合の遺留分を補う方法などを言います。基本的に、遺産の分割は被相続人や相続人の自由に行えます。

相続人であるなしを問わず、「誰に何を相続するか」という具体的なレベルまで遺言で定めることが可能です。みなし相続財産のうち、生命保険の受取人も遺言で決められます。

具体的な相続内容を決めかねるときは第三者にその仕事を委託することが可能です。

遺産を人に与えるほかに、公益法人に寄付することや一般財団法人を設立することも遺言によって行えます。信託の設定も可能です。

お墓を守りたい場合は祭祀継承者の指定も可能です。

身分に関する遺言事項

身分に関する遺言事項には子の認知や、未成年後見人の指定、相続人の廃除およびその取り消しなどがあります。特に子の認知については認知されていない子の存在を探す努力が求められます。

相続人の廃除については存命中に申し立てることができます。取り消しも存命中に可能です。

遺言執行者を決める

遺言執行者の決定も遺言事項の一つです。遺言執行者とは実際に遺言に書かれた内容に基づいた遺産分割や身分にかかわる遺言事項の執行をする人です。破産者と未成年者以外は誰でも遺言執行者に決めることができます。法人を定めることも可能です。

財産分配の理由を書いておく(付言事項)

財産分配の理由を書いておくことは相続人の心理的なケアのためです。相続人の納得できない遺産相続は感情を害し、相続やそのあとのトラブルにつながります。

このような内容を付言事項と言いますが、付言事項には法的効力がありません。例えば、遺留分減殺請求を思いとどまってもらうため、新しく発覚した相続人を温かく受け入れてもらうために付言事項を書くことが考えられます。

遺言の形式を決める

遺言は法的な条件の厳しい書面です。この3つの形式がありますがとにかく遺言の有効性を優先するなら公正証書遺言がおすすめです。

遺言書はただ書き残すだけの「遺書」と全く性質が異なります。

自筆証書遺言

自分で書いた遺言書のことを自筆証書遺言と言います。自筆証書遺言は書きたいときにかけることや自分の意思を反映しやすいことがメリットですが、わずかなミスで無効になってしまうリスクや法の勘違いによって望ましくない遺言書ができてしまうことがメリットになります。

自筆証書遺言を書く時は絶対に弁護士のチェックを受けてください。
遺言書はあなたが思っているよりずっと難易度の高い書類です。

公正証書遺言

公証役場で公証人に書いてもらった遺言書のことを公正証書遺言と言います。公正証書遺言は、法律のプロである公証人が書くため確実に有効です。しかも、公証人役場で遺言書を保管するので遺言書を破棄される心配がありません。公正証書遺言は家庭裁判所で検認を受けなくて良い点もメリットとなります。

ただし、公正証書遺言を書くためには手続きが少し面倒であること、出張してもらう場合には日当がかかること、内容の良し悪しは判断してもらえないことが注意点となります。

被相続人の意思が反映された遺言書を作りたいなら公正証書遺言であっても実務経験豊富な弁護士に相談することがおすすめです。

秘密証書遺言

自ら作成した遺言書に封をして公証人役場に預けるものを秘密証書遺言と言います。秘密証書遺言は内を秘密にできることや、自筆証書遺言と違ってパソコンでの執筆が可能である点がメリットになります。

しかし、家庭裁判所の検認は必要ですし遺言書を誰にもチェックしてもらえないため無効になりやすいです。そもそも、秘密証書遺言は被相続人がなくなった後に内容が明るみとなります。

遺言執行者を決める際のポイント

遺言執行者は遺言内容を執行する大事な役割を持っています。手近な人に頼ったせいでかえって相続が滞ることも考えられます。

遺言執行者の役割

あらかじめ遺言執行者を決めておけば被相続人がなくなった後の手続きを誰が行うか、迷わずに済みます。遺言執行者は自分が遺言執行者である事実を相続人に伝えなければいけません。

遺言執行者にはこのような役割を与えられます。このなかで、認知と推定相続人廃除及び取り消しの申し立ては遺言執行者にしかできません。

  • 財産目録の作成
  • 戸籍の収集
  • 貸金工の開扉
  • 預貯金・有価証券の名義変更
  • 不動産の登記
  • 遺産分割方法の指定
  • 遺産の引き渡し
  • 遺産の売却
  • 寄付行為
  • 認知の届け出
  • 推定相続人廃除及び取り消しの申し立て

友人・知人でもOK、ただし負担は重い

遺言執行者は未成年者と破産者でなければ誰でも指定できますが、やるべきことが非常に多く専門的であること、相続争いの矢面に立ちかねないことから法や実務に詳しい第三者に任せることが一般的です。

遺言執行者に弁護士を指定しておけば法律を知らない人に比べてスムーズに相続を行えます。

遺言執行者がいない場合は家庭裁判所が指名

遺言執行者を定めていない場合は家庭裁判所が指名してくれますが、その手続きが煩わしいことや望ましい人物が指定されると限らないことからやはり生前に遺言執行者を決めておくことが望ましいです。

意外と忘れがち!書いた遺言書のメンテナンス

遺言は被相続人が亡くなる前に行う意思表示です。つまり、被相続人が亡くなるまでは遺言書の修正や撤回が可能です。これで完璧だと思っても周りの環境が一変して遺言がふさわしい内容でなくなるケースはよくあります。

遺言は数回書き直すくらいの気持ちで書いて、定期的に内容をメンテナンスしてください。

遺言書を書き直すときは一部を修正する方法と破棄する方法があります。一部を修正するときは法律に則った方式で二重線や印を用います。修正の範囲が多い場合は遺言書を追加して「〇〇条をこのように撤回する」という旨を書きます。

ただ、修正の仕方も厳しくチェックされるためある程度修正すべき場所が多い場合は破棄してもう一度書き直した方が良いです。

公正証書遺言の場合は原本の撤回や変更を公証人役場に申し立ててメンテナンスを行います。正本や謄本はあくまでも写しなので破棄しても意味がありません。

ちなみに、遺言を破棄せずに2通以上書くと矛盾するものは新しい日付の方が優先され、そうでない部分はいずれの遺言書も有効となってしまいます。

相続対策なら、遺言を書く前に弁護士に相談を

相続対策なら遺言を書く前に弁護士に相談をしましょう。遺言は法定相続分に囚われない遺産分割を行うため、相続争いを防ぐための大切な手段です。遺言書は相手の同意なしで効力を持たせられるため、その内容や書き方は厳しく審査されます。せっかく作った遺言書によって相続人が苦しまないためにも正しい遺言書を作ってください。

弁護士との相談の中では具体的な相続トラブルや節税対策についての知見もうかがうことができます。

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