自筆証書遺言の書き方~遺言書を無効にならないようにする方法とは?~

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、自分一人で書くことができるため、費用も依頼の手間もかからない一方、決まった書式を守らないと無効になってしまいます。また記述内容が曖昧だと相続人同士の争いの種になる可能性もあります。遺言書の書き方でわからないことがあれば、遺産相続に強い弁護士に強い弁護士に相談しながら書くのがおすすめです。

自筆証書遺言の作成ルールを知ろう

自筆証書遺言は他の2つの形式と違って証人が不要ですが、作成する際は民法で定められた方法を守る必要があります。最低限抑えておくべきことは、どのようなことでしょうか。

本人が手書きで書くことが条件

基本的なことですが、自筆証書遺言は第三者による偽造を防ぐために本人の手書きで書かなければなりません。パソコンやワープロなどで作成すると無効になってしまいます。

一部でも代筆があると無効となる

また配偶者などであっても他人が代筆してはいけません。。一部でも他人が代筆すると、その時点でその遺言所は無効となってしまいます。病気などで体力が落ちているときに手書きの文章を作成するのは大変なので、病気などのリスクを想定して元気なうちに遺言書を書いておきましょう。

録音テープ・録画は不可

ICレコーダに録音することやビデオなどで録画するのもNGです。遺言書という言葉通り、自らの遺志は書面かつ自筆で残す必要があります。

遺言所を作成する際に守るべきフォーマットはあるの?

普通は便せんを使用するのが一般的ですが、レポート用紙などでも問題ありません。筆記用具は、消えないように鉛筆以外の万年筆やボールペンを使いましょう。実際に筆を進める際には以下の要素を守る必要があります。

日付を入れる

遺言書を作成した年月日は必ず記載しましょう。「○年1月吉日」といった書き方は日付を特定できないために無効です。なお、「満70歳の誕生日」など日付が特定できる場合は有効とされています。

本文は縦書きでも横書きでも可

本文は縦書きでも横書きでも構いません。曖昧な記載を避け、箇条書きなどを利用して第三者が見ても明確に意味がわかるようにしましょう。

署名を忘れずに!

本名をフルネームで記入します。遺言者が特定できる場合はペンネームでも可能とされていますが、トラブルや誤解を防ぐためにも戸籍通りの姓名を記載する方がいいでしょう。署名は必ず自筆で行います。

押印は実印でなくてもよい

必ずしも実印である必要はありません。認印でも可能ですが、できれば実印の方が望ましいとされています。

遺言書は具体的かつ正確に書こう

遺言書を書く際、無理して法律的な専門用語を使う必要はありません。読む人が混乱しないよう具体的かつ正確に書きましょう。曖昧な表現や間違った記載により、相続人の無用な争いが起こることもあります。

書き始める前に、相続財産を改めて確認しよう

遺言書を書き出す前に、まず自分の持っている財産を確認してみましょう。いきなり書き始めると情報が整理できないまま書くことになり、相続人が見たときにわかりにくくなってしまいます。

所有財産を再確認しよう

人の記憶は年を取ると衰えるものです。所有していた財産の中で、何年も前に他人に譲っていたりしていたものがないかを再確認しましょう。実際にないものを遺言書の中に列挙してしまうと、相続人を混乱させるだけでなく、争いの火種になる恐れがあります。

誰にどの財産を譲るかを明確にする

「長男は献身的に介護をしてくれたので”多め”に財産を譲る」など、譲渡する財産の金額や量をあいまいに書くのもしてはならないことです。相続人が話し合って円満に解決できればよいですが、「多め」と書くと、相続人の中で解釈が分かれて「争族」のもとになりかねません。

作成上の注意点とは

自筆証書遺言の作成例に沿って注意すべきことを列挙します。厳密な様式はありませんが、ある程度、基本フォーマットに則って作成したほうがよいです。
自筆遺書

表題(※1)

必須事項ではありませんが、遺言書であることを明確にするためにも書いておきましょう。

相続人の氏名(※2)

相続人の氏名も正しく戸籍通りに書きます。「お母さん」「娘」などあいまいな書き方はしません。

相続(※3)

財産を渡すことは「相続させる」とはっきり明記します。「渡す」「譲る」「引き継ぐ」「取得させる」「受けとらせる」などのあいまいな表現は避けましょう。

不動産を記載する際の注意(※4)

不動産は土地と建物を分けて物件を特定できるようにします。現住所地ではなく、登記簿謄に記載されている通りに書かなくていけません。遺言を作成する前に登記簿を取り寄せておきましょう。

口座番号を明記(※5)

金融機関の預貯金を相続させる場合は、遺族がわかるように口座番号を書いておきます。

遺贈について記載する(※6)
相続人ではない人(ここでは長男の嫁)に財産を遺贈したい場合、遺言書に書いておけば遺贈することが可能です。

付言事項(※7)

自分の希望などを書いておきます。また、もし相続人以外の人(長男の嫁など)に相続させたい場合は、「面倒を見てくれたから」と相続させる理由を書いておくといいでしょう。付言事項は法的な効力はありませんが、読んだ人を納得させる効果があります。

日付(※8)

日付は遺言書を作成した日を記載します。吉日などとすると無効になってしまいます。

封筒に入れる
作成した遺言書は裸のままやクリアファイルなどに入れるのではなく、封筒に入れておきます。封筒にもいくつかルールがあります。裏面には「本遺言書は、私の死後、開封せずに家庭裁判所で検認を受けてください」などと書いておくとベストです。

自筆証書遺言のメリットとデメリット

自筆証書遺言は気軽に作成できる反面、遺言の存在に気づかれないといったリスクがあります。その他、自筆証書遺言にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

自筆証書遺言のメリット

自筆証書遺言は、紙とペンがあれば誰にも内容を知られずに遺言書を作成することができます。公正証書遺言のように、公証人に手数料を支払う必要もありません。

遺言書の内容をいつでも修正できる

何回書き直しても費用がかからないので、後から遺言書の内容を変更したい場合であっても、気軽に新たな遺言書を作成することができます。

遺言書の存在と内容を秘密にできる

自筆証書遺言は、自分の死後相続人の誰かが遺言書を確認するときまで誰の目にも触れさせないでおくことが可能です。自分の意向を相続人が確認する時まで秘密にしておきたいと思う方にとっては、最適な方式です。

自筆証書遺言のデメリット

自筆証書遺言は自分一人で気軽に作成できますが、そのことがデメリットとなることがあります。以下、3つの点に注意しておきましょう。

遺言が無効になるおそれがある

方式や記載の仕方に不備があると、遺言自体が無効になってしまいます。また、記載の仕方が正しくても内容が不明確であったり、解釈の仕方に違いがあったりすると、相続人の間で意見が分かれてしまい、相続をめぐる争いが発生する恐れもあります。

家庭裁判所による検認が必要

公証人が確認して作成する公正証書遺言と違い、自筆証書遺言は法律上有効に成立したかどうかの確認がされていません。遺言を確認する際には、遺言が有効なものかどうか、偽造されていないかなどを確認する必要があります。これを「検認」といい、遺言を見つけた人は、家庭裁判所で検認をしてもらうことが必要です。

誰も遺言書の存在に気づかない恐れがある

被相続人が遺言を残していることを知らないと、その内容を生かすことができません。家族には、遺言書があることとその保管場所を伝えておきましょう。弁護士などの法律の専門家に保管を依頼することも可能です。

自筆証書遺言は気軽に書くことができる一方、記載事項や封の仕方などが法律で厳密に定められています。せっかく書いた遺言書が無駄にならないためにも、遺言書を作成する際には遺産相続に強い弁護士に相談してアドバイスを受けることをおすすめします。

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