遺産分割の流れ|損をしないために抑えておくべきポイント

遺産分割協議

遺産分割の簡単な流れは、遺言書の有無の確認、相続人の確定、遺産分割協議となります。これらを項目ごとにまとめ、損をしないためのポイントについて解説します。

また、遺産分割協議がまとまらなかった場合の対策についても解説し、最終的に遺産分割の流れだけでなく、どうすべきか?といった応用力が身に付く内容になっています。

遺産分割で損をしたくない方

「遺産分割で絶対に損をしたくない!」

このように考えている方はたくさんいらっしゃいます。誰だって損はしたくありません。しかし、実際には相続に関する知識不足のため、損をしていることにすら気づいていない方が多く見受けられます。どうしても損をしたくないのであれば、相続に関する知識を深め、遺産分割の流れについて熟知しておく必要があります。

どのように遺産分割は進められるのか?これを知らなければ損をするのは当たり前です。
そこで今回は、遺産分割で絶対に損をしたくない方のために、実際の遺産分割の流れに沿って、抑えておくべきポイントについて個別にご説明していきます。

遺言書の有無を確認する

人が亡くなると、亡くなった方の財産は相続によって承継されていきます。
相続では亡くなった方のことを、相続される側という意味で「被相続人」といいますが、この被相続人が「遺言書」を残していた場合、その内容に従うのが原則です。よって、遺産分割の流れとしては、最初に遺言書の有無を確認する必要があります。

遺言書にはいくつか種類がありますが、いずれの種類であっても遺言書を見つけてもらえず自身の意思が反映されないのを防ぐため、被相続人の手元にあるケースがほとんどです。パッと見ではわからない位置に隠してあったとしても、自分にしか開けられないような金庫に厳重保管する方はまずいません。遺品整理の際には注意深く探してみましょう。

損をしないためのポイント

遺言書で指定されていない財産

たとえ遺言書が見つかっても、遺言書に記載されていない財産についてはまだ行方が決まったわけではありません。遺言書に自身の名前がないからといって身を引いてしまえば、他の財産に気付かないまま損をする可能性が十分あるのです。遺言書に指定されていなかった財産は、以下で説明する「遺産分割協議」によって行方を決める必要があります。

法定相続人には遺留分がある

また、法定相続人(民法にて定められた相続人のことで、以下、単に相続人と表記)である以上、「遺留分」といって最低限の遺産は受け取れるというのが相続の仕組みです。
これは遺言書の効力よりも優先されるため、極端な話、たとえ第三者に全財産を相続させるといった遺言書が見つかったとしても、遺留分の請求が可能です。これを「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)」といいます。

遺言書の内容がすべてではない

冒頭でも触れたとおり、遺言書が見つかった場合、その内容に従って相続されるのが原則です。しかし、相続人全員の同意があれば、遺言書通りに相続する必要はありません。
1人でも反対すれば実現しませんが、最優先されるのは今を生きている相続人全員の意思です。ただし、遺言書に相続人以外の方が含まれている場合(被相続人の内縁者や友人など)、その方の同意も取らなければならない点に注意しましょう。

相続人以外の方の権利を妨害するために、この制度が認められているわけではありません。

誰が相続人になるのか確定する

遺品整理などの結果、遺言書が見つからなかった場合、すべての財産は相続人全員参加による、「遺産分割協議」にて行方を決めていかなければなりません。

遺産分割協議は、1人でも相続人が欠けていた場合、どれだけ話し合いをしてもすべて無効になってしまうため、他に相続人がいないか必ずチェックする必要があります。そのためには、被相続人の戸籍を生前から死亡まですべて取得し、誰が相続人になるのかを確定させなければならないのです。過去に親族の誰も知らなかった離婚歴があり、相続人に当たる子どもがいたというケースは決してめずらしくはありません。

損をしないためのポイント

相続人調査は最短で行うのが最良

被相続人がほとんど本籍地を移動させていなければ、生前から死亡までの戸籍謄本を取得するのはそれほど大変ではありません。しかし、過去に離婚歴がある方や、点々と本籍地を移動させている方、もともとは遠方に住んでいた方の場合、何か所か市区町村役場まで足を運んだり、郵送にて戸籍謄本を請求したりする必要があるのです。

どうしても時間がかかる作業ですが、相続人調査が遅れると、相続放棄や限定承認の3ヶ月という期限、相続税申告の10ヶ月という期限に悪影響を及ぼす危険が出てきます。もちろんその間、遺産分割協議も進まないため、相続人調査は最短で行うのが最良です。そのために、相続人調査を専門家に依頼してしまうのも良い選択肢の1つです。

遺産分割協議を進める

相続人の確定が終わったら、次は確定した相続人全員で遺産分割協議を進めます。
ここで相続人全員が納得のいく内容で遺産の行方を決めることができれば、「遺産分割協議書」を作成して、実際に遺産がそれぞれの手元にいくというわけです。なお、遺産分割協議書は必ず作成しなければならないわけではありませんが、被相続人名義の銀行口座の名義変更や解約、不動産の相続登記といった手続きに必要になりますし、後のトラブル防止のためにも必ず作成しておきましょう。

言った、言っていないといった水掛け論になることほど時間の無駄はありません。全員が納得したという証明のためにも、遺産分割協議書には全員で署名捺印しましょう。

損をしないためのポイント

特別受益の持ち戻しを主張する

遺産分割協議では、「特別受益」の持ち戻しを主張できる場合があります。
特別受益とは、簡単に言えば被相続人からの生前時の贈与や遺言書による遺贈にて、他の相続人より多く財産を得ることです。相続ではすべての相続人を平等に取り扱うため、特別受益をいったん相続財産に持ち戻した上で遺産分割協議を進めるのが原則です。

ただし、特別受益の持ち戻しは被相続人の意思で免除することが可能で、この意思表示は黙示であっても構わないとされているため、揉める危険が高い点に注意です。

寄与分を主張する

被相続人の財産の維持や増加に貢献していた場合、「寄与分」を主張できる場合があります。

寄与分とは、特定の相続人が上記のような貢献をしていた場合、相続人同士で不公平や不満が生じる恐れがあるため、貢献度に応じて多く遺産を受け取れるという制度です。しかし、寄与分に一定の基準はなく、あくまでも相続人同士の話し合いの中で決めていかなければならないため、こちらも揉める危険が高い点に注意しなければなりません。

弁護士の介入でスムーズな解決を

上記のように、遺産分割協議には揉める要素を多聞に含んでいるばかりか、現実の遺産分割協議はスムーズに話し合いが進まないケースが多く見受けられます。というのも、実は遺産分割協議の進め方に決まった方法は定められていないのです。

それぞれが好き勝手に主張したり、本来は関係ないはずの相続人の夫や妻まで意見を言いだしたりすると、他人でない親族だからこそ冷静さを失い収拾がつかなくなります。こういった場合は、弁護士に依頼するのも良い選択です。

話し合いに第三者が介入することで、冷静さを取り戻すことができますし、弁護士であれば専門知識も豊富です、話し合いをまとめることにも長けています。ただし、費用がかかってしまうデメリットがある点に注意です。

それでも解決しない場合は調停・審判手続きへ

遺産分割協議が話し合いで解決しない場合は、裁判所にて「遺産分割調停」や「遺産分割審判」を利用するしか解決する方法はありません。
裁判所で行う調停とは、裁判所の調停委員(問題解決のため裁判所から選任された有識者)の進行のもと、話し合いをする手続きです。なお、最初から審判を申し立てることもできますが、裁判所の判断でいったん話し合いを挟むよう調停に付されるケースがほとんどとなっています。

調停にて話し合いがまとめれば調停成立となりますが、ここでもまとまらないとなれば調停は不成立です。となれば、次は裁判官が強制的に相続分を決めてしまう審判手続きへと移行します。ここまで話し合いがまとまらないというのも稀なケースですが、現実には調停や審判、審判結果に納得がいかないと不服までするケースもあります。

損をしないためのポイント

揉めるくらいなら弁護士に相談を

裁判所の調停手続きはすべて平日昼間の時間帯に開かれます。
お仕事をされている方は休まなければなりませんし、調停の度に裁判所まで足を運ぶというのは、身体的にも精神的にも決して良いものとはいえません。また、相続人の間で一生埋まらない溝ができてしまえば、被相続人の法事で集まることも、親族間の交流までもなくなってしまう恐れがあります。こうした点からも、遺産分割協議は裁判所手続きに発展する前に解決するに越したことはないのです。

となれば、やはり弁護士への相談も視野にいれるべきです。費用というデメリットよりも、裁判手続きにまで発展しないメリットのほうがはるかに大きいと言えます。遺産分割協議に揉めるくらいであれば、弁護士への相談をおすすめします。

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